かたや侍ジャパンの高橋、かたや育成上がりのルーキー松井。勝てる確率は低かった、とは思わない。両チームの勢い、打線の強さを考慮すれば、接戦にはなるだろうと読んでいた。

打線は侍・高橋から３得点

昨日のブログで、最低でも２点、できれば3点欲しいと書いたが、要望通り。2回にはウォーカーが甘めのカーブをバルコニー弾、これで2点先制。4回には先頭のウォーカーがヒット→松井が犠打で2死2塁→中山丸の連打で追加点、中押しの3点目。
やはり、ウォーカーの打棒は凄まじい。昨年もリーグでも上位の打撃を誇っていたが、NPB二年目となる今季は、更に洗練された打席内容となっている。甘い球をミスショットするケースが格段に減った結果、OPSは驚異の.9越え。本塁打も既に4本だ。
中山・ウォーカーのスタメン起用が当たったといえる。個人的には、守備とのバランスを考え、左翼秋広・中堅ブリンソン、セカンドは吉川にすると予想していた。確かに今日はうまくいったが、打撃は水物。ウォーカーの肩に不安が残るし、吉川の守備は外せない。何より、代打適性の高いウォーカーを、終盤の勝負所で起用できないのは勿体ない。来週からは中田が戻るだろうが、守備と攻撃のバランスのとれたオーダーを期待する。

7回、岡本のダメ押しとなる2ラン。これは非常に、非常に大きい1発だった。相手の士気をへし折った一撃。その後に投げた鈴木・大勢も、楽にマウンドに上がれた。
先頭の中山が四球も、丸→坂本が進められず。2・3番のミスを取り返す、素晴らしい打撃だった。ドラゴンズ側としては、明らかに直球狙いの岡本に対し、外の直球がシュート回転してしまった清水。若さもあっただろうが、本来は勝ちパターンで出てくる投手。気持ちの入りようが難しかったのではないか。

先制→中押し→ダメ押しと、効果的に点を重ねたジャイアンツ。常に巨人ペースで試合を進められたのは、ひとえに打線の頑張りのおかげ。

松井颯は5回無失点　想像以上のピッチング

直球は150越え、変化球はスライダー・カーブ・シンカーといずれもキレがあり、空振りをよく奪えた。一番驚いたのが、制球力。どのボールでもカウントがとれるので、常に優位なカウントで打者と対峙した。一方で不安なのが、スタミナとクイック。5回には直球が145を切るケースが目立ったし、クイックは遅い部類だった。まあ、前者は初登板で緊張があっただろうし、後者も克服できる課題。まだまだ若い投手。これからが楽しみ。

6回、三上が2点とられたものの、後続は断った。2死12塁（あるいは満塁）の場面、三上を代えなかった原監督にあっぱれ。三上以上に制球のある投手はいなかったので、続投がベストな選択。ストライクさえ入れば、村松は全く恐るるに足りない選手だった。

7回の中日の攻撃は目も当てられない。投手中川が、先頭の鵜飼に四球。ここで代走の高松を出さず。1点差の場面、勝負に行くべき。無死1塁で岡林。1－2でエンドラン、巨人ベンチに筒抜け。外されてしまい、三振ゲッツー。最悪の攻撃だった。足を絡めるなら、代走を出しとくべき。チグハグな采配。

中日は7連敗と、非常に苦しい日々。先発が試合を作れず、中継ぎの負担は増すばかり。大野が離脱したのが痛すぎる。打線も外国人不在で、全く怖さがない。加えて守備は地獄。内野の守備はプロレベルとはいえない。
どうあれ、これで5連勝。貯金は1となった。来週は横浜→阪神の6連戦、それが終わると交流戦。パリーグとの対決には、貯金を持って入りたい。そう考えると、来週の上位対決は3勝3敗、イーブンで乗り切りたいところ。中田が復帰するだろうし、先発陣も整備されつつあるジャイアンツ。上昇気流に乗っかって、厳しい戦いを乗り越えてほしい。